複利は、資産形成や投資信託、預金、ローンの仕組みを理解するうえで欠かせない考え方です。「複利とは何か」「単利と何が違うのか」「複利計算はどうシミュレーションすればよいのか」が分かると、長期でお金を育てるイメージを持ちやすくなります。この記事では、複利の基本から計算式、エクセルでの計算方法、投資で注意したいポイントまで、初心者にも分かりやすく整理します。

複利計算と資産形成をイメージした電卓と資料

この記事で分かること

  • 複利とは何か、単利との違い
  • 複利の計算方法とシミュレーション例
  • 一括投資・積立投資での複利計算の考え方
  • 複利現価率、エクセル、電卓での計算方法
  • 投資信託で複利効果を考えるときの注意点

複利とは「利益が次の利益を生む」仕組み

複利とは、利息や運用益を元本に加え、その増えた金額をもとに次の利息や利益を計算する方法です。たとえば100万円を年5%で運用できたと仮定すると、1年後は105万円になります。複利では、2年目に100万円ではなく105万円をもとに計算するため、2年後は110万2,500円になります。

このように、最初の元本だけでなく、途中で得た利益にも利益がつくのが複利の特徴です。金融庁も長期投資の説明の中で、投資や預金などで得た収益を元本に加えて運用することで得られる利益を「複利」と説明しています。

複利と単利の違い

単利は、最初の元本だけに利息がつく計算方法です。100万円を年5%で10年運用する場合、単利なら毎年5万円ずつ増えるため、10年後は150万円です。

一方、複利では毎年の利益を元本に加えて再び運用するため、同じ年5%・10年でも約162万9,000円になります。差は約12万9,000円です。期間が長くなるほど、この差は大きくなります。

条件単利複利
100万円・年5%・10年150万円約162.9万円
100万円・年5%・20年200万円約265.3万円
100万円・年5%・30年250万円約432.2万円

上の表は、税金や手数料を考慮しない単純なシミュレーションです。実際の投資では毎年同じ利回りが続くとは限らず、元本割れすることもあります。それでも、複利の計算構造を知ることで、長期運用のイメージはつかみやすくなります。

複利の計算方法

一括で運用する場合の複利計算式は、次のように表せます。

将来の金額 = 元本 ×(1+年利)年数

たとえば、100万円を年3%で20年運用できたと仮定すると、計算式は「100万円 ×(1+0.03)20」です。結果は約180.6万円になります。ここで大切なのは、年利を「3」ではなく「0.03」のように小数で入れることです。

複利は、短期間では地味に見えます。しかし長期になるほど、単利との差が広がります。実は、複利には多くの人が見落としやすい重要なポイントがあります。その具体例は次のページで確認しましょう。