データセンター関連株は5つの分野で見る
データセンター株銘柄を探すときは、ランキングや話題性だけで判断するのではなく、どの分野に属する企業なのかを整理することが重要です。ここでは、日本株・米国株を問わず、データセンター関連として注目されやすい分野を紹介します。
1. 施設運営・データセンターREIT
データセンターそのものを保有・運営する企業は、需要拡大の直接的な恩恵を受けやすい分野です。米国ではEquinixやDigital Realtyのように、データセンターを世界的に展開する企業が代表例として知られています。
ただし、施設運営型の企業は建設費や土地取得費、金利、稼働率、顧客との長期契約などが業績に影響します。データセンター需要が強くても、投資負担が大きすぎると利益やキャッシュフローが圧迫される場合があります。
2. 電力供給・発電関連
データセンターは安定した電力を大量に必要とするため、電力会社や発電事業者も関連テーマとして見られます。米国では、原子力、天然ガス火力、再生可能エネルギー、蓄電池など、複数の電源を組み合わせてデータセンター向けの電力需要に対応する動きがあります。
日本株では、東京電力ホールディングス、関西電力、中部電力、九州電力などの電力会社が電力供給の観点で注目されることがあります。ただし、電力会社は燃料価格、規制、原子力発電所の稼働状況、電気料金制度、災害対応などの影響も大きく、データセンターだけで株価を判断するのは危険です。
3. 変圧器・受配電設備
データセンターに電力を届けるには、発電所だけでなく、送電・変電・配電の設備が必要です。特に変圧器、開閉装置、UPS、配電盤などは、データセンターの安定稼働を支える重要な設備です。
この分野では、海外ではEaton、Schneider Electric、Siemens Energy、ABB、Vertivなどが代表的な企業として挙げられます。日本では、日立製作所、三菱電機、富士電機などが重電・電力インフラ関連で知られています。
4. 電線・ケーブル・光ファイバー
データセンターには電力ケーブルだけでなく、大量の通信データをやり取りするための光ファイバーやネットワーク関連設備も必要です。日本株では、フジクラ、古河電気工業、住友電気工業、SWCCなどが、電線・光ファイバー・ケーブル関連として注目されることがあります。
ただし、電線関連企業の業績は、データセンターだけでなく、電力網更新、通信インフラ、半導体、EV、海外需要、銅価格などにも左右されます。データセンター株として見る場合でも、売上のどの程度が関連需要に結びついているのかを確認する必要があります。
5. 空調・冷却システム
データセンターでは、サーバーの発熱を抑える冷却設備が欠かせません。AI向けの高性能サーバーでは発熱量が大きくなりやすく、空冷だけでなく液冷などの技術にも注目が集まっています。
日本では、ダイキン工業、三菱重工業、日立製作所などが空調・冷却・産業設備の観点で関連企業として見られることがあります。海外ではVertivやSchneider Electricなどが、データセンター向け電源・冷却インフラの代表的な企業として知られています。
データセンター株の主な分類一覧
| 分野 | 主な役割 | 関連企業の例 | 確認したいポイント |
|---|---|---|---|
| 施設運営 | データセンターの保有・運営 | Equinix、Digital Realty、NTT系、KDDI系など | 稼働率、賃料、顧客契約、金利負担 |
| 電力供給 | 発電・電力販売・送配電 | 国内電力会社、米国発電事業者など | 電源構成、規制、燃料価格、設備投資 |
| 変圧器・受配電 | 大電力を安全に変換・供給 | 三菱電機、富士電機、Eaton、Schneider Electricなど | 受注残、利益率、供給能力 |
| 電線・通信 | 電力ケーブル・光ファイバー | フジクラ、古河電気工業、住友電気工業、SWCCなど | 銅価格、海外需要、データセンター向け比率 |
| 空調・冷却 | サーバーの熱対策 | ダイキン工業、三菱重工業、Vertivなど | 液冷対応、データセンター向け売上、競争力 |
銘柄名を知るだけでは不十分です。次のページでは、「本命」「低位株」「大化け」という言葉に惑わされないための具体的なチェック項目を紹介します。
