半導体銘柄とは?日本株・米国株の代表例と失敗しにくい選び方

生成AIやデータセンター、自動車、スマートフォンなどの成長を背景に、半導体銘柄への関心が高まっています。しかし、半導体関連企業には、半導体を設計する会社だけでなく、製造装置、検査装置、メモリ、材料を扱う会社も含まれます。同じ半導体銘柄でも、業績が伸びる条件や株価が下落する理由は大きく異なります。この記事では、日本と海外の代表的な半導体関連銘柄、分野ごとの特徴、決算で確認したい項目、個別株とETFの違いまで中立的に解説します。

半導体や電子部品が搭載された基板のイメージ

この記事の主な内容

  • 半導体銘柄に含まれる企業の種類
  • 日本の代表的な半導体関連銘柄
  • 米国・台湾・欧州の代表的な半導体銘柄
  • AI、メモリ、製造装置など分野別の特徴
  • 決算や株価指標を比較する際のポイント
  • 個別株と半導体ETFの違い

半導体銘柄とは?半導体メーカーだけではない

半導体銘柄とは、半導体の開発、設計、製造、検査、製造装置、材料などに関係する上場企業の株式をまとめた呼び方です。正式な業種名ではないため、どの企業までを含めるかについて、統一された決まりはありません。

半導体が完成するまでには、複数の企業が関わります。代表的な分野は次のとおりです。

分野主な役割業績を動かしやすい要因
半導体設計AI、通信、自動車などに使う半導体を設計する新製品の競争力、販売数量、主要顧客の需要
受託製造他社が設計した半導体を工場で製造する工場稼働率、先端製造技術、設備投資
メモリデータを保存するDRAM、NAND、HBMなどを製造する製品価格、出荷数量、在庫、生産能力
製造装置半導体工場で使用する加工・洗浄・成膜装置などを提供する半導体メーカーの設備投資、受注、輸出規制
検査・計測半導体や製造工程に欠陥がないか確認する半導体の高性能化、検査工程の増加、量産時期
半導体材料シリコンウエハーや感光材、特殊ガスなどを供給する工場稼働率、出荷量、販売単価、原材料費

例えば、AI向け半導体の需要が増えた場合、半導体を設計する企業だけでなく、受託製造会社、メモリ会社、製造装置会社、検査装置会社にも需要が広がる可能性があります。

ただし、業績へ反映される時期は同じではありません。製造装置会社では工場建設の段階で受注が増える一方、材料会社では工場が稼働して半導体の生産量が増えてから販売量が伸びることがあります。

日本の半導体関連銘柄を分野別に紹介

日本経済新聞社が算出する日経半導体株指数は、東京証券取引所に上場する主要な半導体関連30銘柄で構成されています。時価総額ウエート方式で算出され、構成銘柄は原則として年1回見直されます。

以下は、2026年7月時点で日経半導体株指数に採用されている企業を中心にした代表例です。特定銘柄の購入を推奨するものではありません。

半導体・メモリ・設計関連

証券コード企業名主な分野
285AキオクシアホールディングスNAND型フラッシュメモリ、SSD
6723ルネサスエレクトロニクス車載・産業機器向け半導体など
6526ソシオネクスト用途別に設計するカスタム半導体
6963ロームアナログ・パワー半導体など

キオクシアは、電源を切ってもデータが残るNAND型フラッシュメモリなどを展開しています。メモリ関連株では、データセンターやスマートフォンの需要に加え、製品価格や在庫の変化が業績を左右します。

ルネサスエレクトロニクスは、車載、産業機器、インフラなど幅広い用途に半導体を提供しています。AIデータセンター向け半導体とは異なり、自動車生産や産業機器の設備投資の影響を受ける場合があります。

半導体製造装置関連

証券コード企業名主な分野
8035東京エレクトロン半導体製造装置
7735SCREENホールディングス洗浄装置など
6525KOKUSAI ELECTRIC成膜・熱処理装置など
6728アルバック真空技術を利用した製造装置
6315TOWA半導体の封止・後工程装置など

製造装置関連銘柄では、半導体メーカーが将来の生産に向けてどれだけ設備投資を行うかが重要です。実際の半導体出荷が増える前に装置の受注が動くこともあるため、受注高や受注残高が株価材料になりやすい特徴があります。

一方、顧客企業が設備投資を延期した場合や、工場の建設計画を縮小した場合には、足元の半導体販売が好調でも装置会社の株価が下落することがあります。

検査・計測・加工装置関連

証券コード企業名主な分野
6857アドバンテスト半導体テスト装置
6920レーザーテック半導体関連の検査・計測装置
6146ディスコ半導体の切断・研削・研磨装置
7729東京精密半導体製造・計測装置

半導体は製造後に正常に動作するかを検査する必要があります。半導体の性能が高くなり、構造が複雑になるほど、検査や計測の重要性も高まります。

アドバンテストは半導体テストソリューションを提供し、レーザーテックは半導体製造工程で使われる検査・計測装置を展開しています。

半導体材料関連

証券コード企業名主な分野
4063信越化学工業シリコンウエハー、半導体材料
3436SUMCOシリコンウエハー
4186東京応化工業フォトレジストなど
5016JX金属半導体用材料・金属関連製品

材料関連銘柄では、半導体工場の稼働率や生産数量が重要です。新工場の建設が決まっただけでは、すぐに材料の出荷量が増えるとは限りません。工場が量産を開始し、安定的に稼働してから需要が増える場合があります。

日本には製造装置や材料に強みを持つ企業が多い一方、世界市場では設計会社や受託製造会社も大きな存在感を持っています。海外の代表銘柄と日本株との違いを次のページで確認しましょう。